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『シェラザード』(勅使川原三郎、佐東利穂子) [ダンス]

 2017年1月7日は、夫婦でKARAS APPARATUSに行って勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんによる「シェラザード」公演を鑑賞しました。

 実はKARAS APPARATUSに行ったのは初めてなのですが、こじんまりとした50席ほどの客席と、舞台との距離が、異様に近い。勅使川原さんと共に観客も舞台の上にいるような錯覚をおぼえるほど。息づかいまで聞こえる、そんな距離感にもう大興奮。すごい。今年はまめにKARAS APPARATUSに通う。

 『シェヘラザード』といえばバレエ・リュスのフォーキン振付作品が有名ですが、本作はリムスキー=コルサコフの曲のイメージを活かしたオリジナル振付演出となっています。

 全編に渡って曲に潮騒や波の音響がかぶさり、勅使川原三郎さんパートでは波のうねりを連想させる動きと相まって海・嵐・難破のイメージが広がり、一方で佐東利穂子さんパートでは背景に月のイメージが投影され、残像を残しながら宙を滑る手の動きが幻想的な雰囲気を作り出します。会場全体が「男が海で溺れ死ぬ刹那に見た女の幻」というような気配に満たされて。

 第1楽章と第3楽章を勅使川原三郎さん、第2楽章を佐東利穂子さんが踊り、第4楽章で二人が共演するという構成です。とにかく緩急の動きが超絶的で、最初から最後まで息をのんで見守りました。

 最終楽章、それまで触れることなく踊ってきた二人がついにコンタクト、と思うや、天と地にわかれて消えてゆく切ないラスト、けっこう涙が出そうになります。フォーキン版(妖艶な不義密通もの)より個人的にずっと好き。



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