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『猫の戦友』(群像2014年11月号掲載)(笙野頼子) [読書(随筆)]

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何よりも猫によって、私たちの人生はクロスし続けた。訪問した時もされた時も、猫のためだった。他の人々からハスキーと称される彼女の声はその時、やはり、少女のようだった。
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群像2014年11月号p.223


 シリーズ“笙野頼子を読む!”第97回。

 「群像」2014年11月号に掲載された、稲葉真弓さんへの追悼文です。その作品について、ご本人の人柄、交際の思い出。生前の稲葉真弓さんのことが、切々とした筆致で書かれます。


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 手紙の精、体温の詩人、詩的魂の優れた小説家、心と体の行き交う希有な存在、彷徨う魂を慰める巫女、水と植物を操る白い精霊。死の気配を生の中にも見て、都会と海を繋ぐ水上の道を歩ける人。猫の一族。
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群像2014年11月号p.223

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乗り越えたというイレウスが膵臓癌の合併症だったとは、野生の動物が不調を隠すように言わなかったのか。笙野さんひとりで戦ってて偉いと褒めてくれた。なのに、……
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群像2014年11月号p.223


 個人的には『ミーのいない朝』を読んで大泣きしたときのことが思い出されて、またもや涙がにじんでくるわけですが、そうそう、残されたボニーのことが。


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 ミーちゃんと別れて三年になる稲葉さんのところに貰って貰えたらどんなにいいだろうと思っていたら、運命的な展開になってふいに決まった。
 稲葉さんは日曜日に雑司ヶ谷まで来てくださった。
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『愛別外猫雑記』より。Kindle版No.1833


 『愛別外猫雑記』にも書かれている通り、笙野頼子さんが保護した若猫「坊ちゃん」の里親となってくれたのが稲葉真弓さんでした。その後、坊ちゃんは「ボニー」と命名され、稲葉さんの親友として一緒に暮らしていたのですが。どうやら心配しなくても大丈夫なようです。


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ボニーが心配で引取りも考えて、彼女と一番親しかった編集者に連絡した。猫は元気で人々に守られていた。
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群像2014年11月号p.223


タグ:笙野頼子
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